2017年4月23日日曜日

ライ麦畑でつかまえて サリンジャー(野崎孝 訳)その1

個人的には凄く面白かった。
有吉のラジオが好きな人にはとてもお勧めしたい。
⇒ここわかってくれる人いないのだろうか。

若者特有の社会に対する倦怠感や嫌悪感のサーチ能力を絶妙なバランスで投入し、
それゆえ本質を突いちゃうところとか、
全くしっちゃかめっちゃかで社会的ではなくなるところとか、
心がムズムズする今の時期には最高の読みものでした。

村上春樹版も買ったので読み比べてみようと思っている。


◆もしも優秀な奴らがずらっと揃ってる側についてるんなら、人生は競技で結構だろうよ-そいつは僕も認めるさ。ところが、優秀な奴なんか一人もいない相手がについてたらどうなるんだ。そのときは、人生、なにが競技だい?とんでもない。競技でなんかあるもんか。

◆ストラドレーターのだらしなさは、もっとひと目につきにくいんだよ。一見したところでは、なんでもないんだ、ストラドレーターってのは。しかし、たとえばだよ、あいつがひげを剃る剃刀を見てみるがいい。いつもすごく錆びててだね、石鹸の泡だとか毛だとかなんとかが、いっぱいくっついんだ。
◆僕みたいにあいつを知ってる人間にいわせれば、人目につかないながら、やっぱしだらしのない野郎に変わりはないね。
すごい美男子がいるとするね、あるいは自分を優秀な人間と思ってる奴でもいいや、そういう人間は、きまって人に、ものを頼みやがるぜ。自分が自分に惚れてるもんだから、相手も自分に惚れてるものと思ってさ、死ぬほど頼まれたがってると思い込んでやがんだ。

◆とっても馬鹿な女の子の中に、ダンス・フロアに立たせると、本当に感心させられるようなものがいるものなんだ。それが本当に頭のいい女の子の場合だと、踊ってる間の半分ぐらいは、逆にこっちをリードしようとするんだな。さもなきゃてんで下手くそだったりさ。そんなのが相手のときは、テーブルから立たないで、いっしょに飲んで酔っ払うのが一番だよ

◆中にはからかっちゃいけない人間もいるんだよ、それがたとえ、からかわれたって仕方のない人間であってもだ。

◆彼の演奏を聞くのは、僕はたしかに好きなんだけど、でもときどき、あいつのピアノをひっくり返してやりたくなることがあるんだよ。それはたぶん、あいつの演奏を聞いてると、一流人でなければ話しかけようとしない男っていう、そんな感じがにおうからじゃないかと思う。
◆僕は、演奏が終わったとき、アーニーが少し気の毒になったんだな。あいつは、自分の演奏がそれでいいのかどうかも、もうわかんなくなってんじゃないかと思うんだ。それは彼だけの罪じゃないんだな。一部分は、頭がすっとぶほどに喝采するああいう間抜けどもの責任でもあるんだ

◆彼女は通路をふさいじまって、ぜんぜん人が通れなくなってるんだけど、そんなふうに自分が人を通れなくしてるってのが彼女にはいい気持ちなんだな。
◆あってうれしくもなんともない人に向かって「お目にかかれてうれしかった」って言ってるんだから。でも、生きていたいと思えば、こういうことを言わなきゃならないものなんだ。

◆せっかくひとがすすめたのに、感謝の言葉を言わないんだ。それぐらいの頭しかないんだよ。

つづき
その2 ラスト



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